第58回放送 漢方でサポートする自己免疫疾患― 症例とともに学ぶ体の整え方 京都リビングラジオ

先日のラジオ番組では、「自己免疫疾患と漢方での対応」についてお話ししました。放送を聞き逃した方や、改めて内容を知りたい方のために、ブログでその概要をご紹介したいと思います。


自己免疫疾患とは?

私たちの体には「免疫」という仕組みがあり、ウイルスや細菌、がん細胞といった外からの敵を見つけ出してやっつける役割を担っています。
ところが、何らかの理由でこの免疫が暴走して、自分自身の体を攻撃してしまうことがあります。これが「自己免疫疾患」です。

具体的には次のような病気があります。

  • 関節リウマチ
     関節が攻撃されて炎症を起こし、痛みや腫れ、変形の原因になります。
  • 橋本病
     甲状腺が攻撃され、ホルモンの分泌が少なくなってしまいます。だるさやむくみ、冷えなどの症状が出ます。
  • 尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)
     皮膚に赤い発疹やかゆみが出て、慢性的な皮膚トラブルを引き起こします。
  • シェーグレン症候群
     涙や唾液を出す腺が攻撃され、目や口の乾燥が強くなります。

自己免疫疾患への治療と漢方の役割

病院では、免疫の働きを抑えるために「免疫抑制剤」や「ステロイド剤」が使われるのが一般的です。これにより、免疫の暴走は抑えられますが、その分、体がウイルスやがん細胞と戦う力も落ちてしまうというデメリットがあります。
実際、新型コロナウイルスが流行したときも、免疫を抑える治療を受けていた方は重症化しやすいというデータがありました。

一方、漢方では「免疫を単に弱める」のではなく、「免疫のバランスを整える」という考え方で体をサポートします。
必要な免疫の力はしっかり発揮させつつ、余計な暴走にはブレーキをかける――それが漢方の大きな特徴です。

たとえば、新型コロナの治療でも、葛根湯などの漢方薬が使われ、免疫の暴走(サイトカインストーム)を抑えつつ、体の防御力を助ける役割を果たしました。


実際の症例のご紹介

ここで、当店にご相談いただいた方の例をご紹介します。

◯ 尋常性乾癬の60代女性のケース
この方は、腕や顔、背中、足に赤い発疹が出て、強いかゆみに悩まれていました。長年皮膚科に通っても良くならず、最後に受診した病院で「尋常性乾癬」と診断されました。
そこで「一度漢方を試してみたい」と思い、当店にご相談に来られました。

漢方薬を飲み始めて2週間ほどで、夜も眠れないほどだったかゆみが落ち着き、眠れるように。3週間目でまた少し発疹が出ましたが、ステロイドを塗るほどではなく、夜も眠れています。その後3か月が経つ頃には、全身の発疹やかゆみがかなり軽くなりました。
今では季節の変わり目に少しかゆくなる程度で、日常生活に支障はなくなっています。

◯ 橋本病の40代女性のケース
この方は血液検査で橋本病と診断され、甲状腺ホルモンの数値は正常でしたが、だるさや息切れに悩まれていました。病院では「ホルモン値が正常だから様子を見ましょう」と言われましたが、日常生活がつらく、漢方でなんとかならないかと相談に来られたのです。

漢方では、免疫のバランスを整えること、そして血流を良くすることに重点を置きました。すると20日ほどでだるさが軽くなり、2か月ほどで息切れもしなくなったそうです。
さらに4か月後には爪の状態も改善し、自分の爪でおしゃれを楽しめるようになったと、とても喜んでくださいました。


最後に

自己免疫疾患は「治らない病気」と言われることもありますが、漢方で体のバランスを整えることで、症状が和らぎ、日々を過ごしやすくなることがあります。
同じ病名でも、人それぞれ体質や症状の出方は違うため、その方に合った漢方を選ぶことが大切です。

自己免疫疾患の症状でお困りの方、病院での治療と併用しながら体を整えたいという方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの体に合ったケアを一緒に考えていきましょう。

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