秋の長引く咳・のどのイガイガはなぜ止まらない?東洋医学で紐解く乾燥と呼吸器ケア|神戸市東灘区・漢方の桜井薬品

朝、JR摂津本山駅前の歩道を行き交う人の装いが、一枚羽織るものへと変わり始めました。

風の肌触りがひんやりとし、空気が明らかに乾き始めています。

この気配を感じるたび、「ああ、今年もあの厄介な季節がやってきたな」と身構えてしまいます。

毎年のことではあるのですが、今年の秋はとりわけ夏の猛暑が長かった分、お客様の呼吸器の乾き方が一段と早いように見受けられます。

「風邪薬を飲み切ったのに、のどの奥に何かが張り付いたようなイガイガが消えない」「熱はないのに、話し始めると止まらない空咳が出る」。カウンター越しにそんなご相談をいただく日が、今週に入って一気に増えました。

病院の咳止めを飲んでもスッキリしない理由

風邪を引いて内科を受診し、処方された咳止めや抗生物質をしっかり飲み切った。それにもかかわらず、咳だけがすっきりと治まらないという経験をお持ちの方は少なくありません。

レントゲンを撮っても「肺には影も炎症もありません」と言われ、アレルギー用の吸入ステロイド薬を試しても今ひとつ手応えがないまま、何週間も咳と付き合っているケースが目立ちます。

なぜ、対症療法としての咳止めで止まらないのでしょうか。

一般的な咳止め薬の多くは、脳にある「咳中枢」の興奮を抑えることで、反射としての咳を物理的に止める仕組みを持っています。

しかし、今起きている咳の引き金が「粘膜の極度な乾燥」にある場合、スイッチだけをいくら切ろうとしても、局所の強い渇きと過敏さそのものが消えるわけではありません。

乾ききった紙に少しの風が当たっただけでカサカサと音を立てるように、潤いを失ってむき出しになった気道は、わずかな気温差や会話の刺激に過剰反応して咳を誘発してしまうのです。

原因を取り除かないまま咳中枢だけを抑えても、薬が切れた途端にぶり返すのは当然のことと言えます。

東洋医学から見た「秋の咳」のメカニズム

東洋医学では、秋を支配する外気の変化を「燥邪(そうじゃ)」と呼びます。そして五臓の中で、この燥邪の影響をもっともダイレクトに受ける臓腑が「肺(はい)」です。

肺は鼻やのど、気管支を通じて外気と直接接しているため、常に適度な潤いを保っていなければ本来のバリア機能を果たせません。

肺の潤いが不足した状態を「肺陰虚(はいいんきょ)」と言います。

例えるなら、十分に湿らせたモップであれば床のホコリを吸着して綺麗に拭き取れますが、カラカラに乾いたモップで床を擦ると、ホコリが舞い上がってかえって激しくむせ返ってしまいます。

のどの粘膜もまったく同じです。粘膜を覆う潤いのベール(粘液層)が枯渇すると、表面の繊毛運動が働かなくなり、異物を外へスムーズに押し流せなくなります。

その結果、のどが突っ張る、何かが張り付いているような異物感を覚え、それを排出しようとして咳が連発するのです。

さらに、秋口は夏の猛暑で大量に汗をかき、体内の気(エネルギー)と陰(体液・潤い)をすでに大きく消耗しています。

土台となる潤いが底をついているところへ秋の乾燥風が吹き込むため、粘膜が修復されず、咳が慢性化しやすい土壌が出来上がっています。

状態に合わせて体を立て直す、自然薬と漢方の選択肢

乾いた気道を立て直すには、無理に咳を抑え込むのではなく、段階と症状に応じた「潤いの補給」と「粘膜の保護」が欠かせません。

  1. のどのイガイガ・張り付き感、秋バテの残るだるさに乾燥による初期の違和感や、夏の疲れを引きずっただる重さには、麦門冬(ばくもんどう)や人参、五味子が組み合わさった麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)が頼りになります。気管支を潤しながら、消耗した気力と体液を同時に補うため、季節の変わり目の底上げに適しています。
  2. コンコンと響く連続した乾いた咳にのどの奥が引きつり、一度出始めると顔が赤くなるほど咳が止まらない段階には麦門冬湯(ばくもんどうとう)を用います。気道粘膜に濃厚な潤いを与え、過敏になった気管の興奮を鎮める代表的な漢方です。
  3. 黄色っぽい痰が絡む、熱感のある咳に乾燥だけでなく気道に炎症が起き、粘り気のある痰が絡んで切れにくい場合には麻杏止咳顆粒(まきょうしがいかりゅう)を合わせます。肺の熱を冷まし、気管支を広げながら痰の排出を促します。
  4. 息苦しさ・声枯れ・鋭いのどの痛みに「咳のしすぎで胸やのどが痛い」「ヒリヒリして息苦しい」という場面では、高純度スクアレンのサメミロンが重宝されます。カプセルをそのまま飲み込まず、プチッと噛んで中のエキスをのど全体に行き渡らせるようにゆっくり飲み込むと、荒れた粘膜に直接保護膜を張り、酸素を行き渡らせるサポートをしてくれます。店頭でも「痛みがスーッと落ち着いた」と実感される方が非常に多いアプローチです。

日頃の養生としては、朝晩の冷え込み時に首元を冷やさないこと、そして白湯や梨、レンコンなど、白くて潤いを生む食材を意識して取り入れることをおすすめします。

長引く咳の「本当の原因」を突き止め、悪循環を断ち切りましょう

秋の長引く咳は、放置すると気道粘膜が削れ続け、喘息様の慢性咳嗽へと移行してしまうリスクがあります。

一口に咳と言っても、のどの渇き具合、痰の有無、体力の消耗度によって選ぶべき手立ては全く異なります。合わない咳止めを飲み続けて胃腸を弱らせる前に、ぜひ一度ご自身の今の状態を整理しにいらしてください。

JR摂津本山駅のすぐ目の前、お買い物のついでや通勤の合間にお立ち寄りいただけます。

「市販の薬を飲んでも止まらない」「何から手をつければいいか分からない」という段階で構いません。咳が続いてつらい。そんな時は、お気軽にご相談ください。あなたに合った解決法をお伝えします。

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