高齢者の熱中症対策|水分補給だけで安心?夏の栄養不足と筋力低下を防ぐ方法

水分補給だけで安心していませんか?高齢者の「隠れ栄養不足」に要注意

この記事でわかること

  • 高齢者が熱中症になりやすい理由
  • 水分補給だけでは見落としやすい「夏の栄養不足」の危険性
  • 栄養不足が筋力低下や転倒・骨折につながる理由
  • 今日からできる3つの基本対策
  • 食欲がない時の食事の工夫
  • 熱中症が疑われる時の対応方法

ご高齢者の方に、今年も「命を守る備え」が必要な理由

厳しい暑さが続く夏は、体力を少しずつ奪い、熱中症が命に関わることもあります。

特に高齢者の方は、若い方に比べて暑さやのどの渇きを感じにくく、体内の水分も不足しやすい傾向があります。

屋外だけでなく、室内で過ごしている時や睡眠中にも、油断はできません。

そしてもう一つ、見落とされがちなのが、夏の栄養不足です。

暑さで食欲が落ち、食事量が減ることで、水分だけでなく、体を動かすためのエネルギーや筋肉を保つための栄養まで不足してしまいます。

この記事では、高齢者が暑くて長い夏を元気に乗り切るために、知っておきたい水分補給と栄養補給のポイントを、わかりやすく解説します。

なぜ高齢者は熱中症になりやすいのでしょうか

高齢になると、暑さに対する感覚や、のどの渇きを感じる力が低下する傾向があります。

そのため本人は、

「それほど暑くない」

「まだのどは渇いていない」

と感じていても、体の中では水分不足が進んでいることがあります。

また、高齢者は体に熱がたまりやすく、汗をかいて体温を調節する働きも低下しやすいため、若い方以上に早めの対策が必要です。

熱中症を防ぐためには、のどが渇いてから飲むのではなく、時間を決めてこまめに水分を摂ることが大切です。

また、「冷房は体に悪い」「電気代がもったいない」と暑さを我慢しすぎず、エアコンや扇風機を適切に使いましょう。

熱中症は室内や睡眠中にも起こります

熱中症は、炎天下の屋外だけで起こるものではありません。

冷房を使わない室内や、夜間の睡眠中にも起こることがあります。

離れて暮らすご両親がいる場合は、

  • エアコンを適切に使っているか
  • 食事や水分を摂れているか
  • いつもと違う様子がないか

を、電話などで確認してあげることも大切です。

水分を摂るだけで、本当に安心できるのでしょうか

熱中症対策というと、まず「水分補給」を思い浮かべる方が多いと思います。

もちろん、こまめな水分補給はとても大切です。

しかし、暑さで食欲が落ち、次のような食事が続いていないでしょうか。

  • そうめんだけ
  • パンとコーヒーだけ
  • おにぎりやお茶漬けだけ
  • アイスや冷たい飲み物だけ

食事量が減ると、水分は摂れていても、体を動かすためのエネルギーや、筋肉を維持するためのたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなります。

高齢期は、本人が気づかないうちに食事量が減り、低栄養と呼ばれる状態に陥ることがあります。

低栄養が続くと、体力が落ち、外出や買い物、料理などの日常生活にも影響が出る場合があります。

水分補給だけで安心せず、夏の栄養補給にも注意してください。

夏の栄養不足が筋力低下を招く悪循環

高齢者の夏の食欲低下を、単なる一時的な「夏バテ」として放置するのはおすすめできません。

食事量が減った状態が続くと、次のような悪循環に陥りやすくなります。

食事量が減る

エネルギーやたんぱく質が不足する

筋肉量や体力が低下する

歩くことや買い物、料理がおっくうになる

動かないため、お腹が空かなくなる

さらに食事量が減る

高齢者の低栄養は、筋肉量や筋力が低下する「サルコペニア」の一因にもなります。

筋力が低下すると、立ち上がる、歩く、階段を上るといった日常動作にも影響が出やすくなります。

転倒や骨折、介護のきっかけになることもあります

足の筋力や体力が低下すると、次のような変化が起こりやすくなります。

  • 立ち上がる時にふらつく
  • 歩く速度が遅くなる
  • 歩幅が小さくなる
  • 足が上がりにくくなる
  • 少しの段差につまずく
  • 外出する機会が減る

転倒によって骨折すると、入院や安静のために体を動かす機会が減り、さらに筋力が落ちてしまうことがあります。

夏の食欲低下や栄養不足をそのままにすると、暑さが落ち着いた秋になっても体力が戻らず、外出や家事が難しくなる場合もあります。

夏の栄養不足が、転倒や骨折、介護が必要になるきっかけにつながることもあるのです。

見落としがちな「食事からの水分」

私たちは、飲み物だけでなく、毎日の食事からも多くの水分を摂っています。

例えば、次のような食べ物にも水分が含まれています。

  • ご飯
  • みそ汁
  • スープ
  • 煮物
  • 野菜
  • 果物
  • 豆腐

一般的な目安では、食事から摂る水分が1日約1,000mLになることもあります。

つまり、食事量が減ると、栄養だけでなく、食事から得ていた水分まで減ってしまうのです。

「お茶を飲んでいるから大丈夫」と思っていても、食事がほとんど摂れていなければ、水分と栄養の両方が不足している可能性があります。

食欲が落ちている時こそ、飲み物だけでなく、食事の量や内容にも注意が必要です。

高齢者が夏を乗り切るための3つの基本

1.エアコンを使い、暑さを避ける

「冷房は体に悪い」「電気代がもったいない」と、暑さを我慢しすぎないでください。

室温や湿度を確認し、暑い日はエアコンや扇風機を適切に使いましょう。

カーテンやすだれで日差しを遮る、涼しい服装を選ぶなどの工夫も大切です。

2.のどが渇く前に、こまめに水分を摂る

一度に大量に飲むのではなく、少量ずつ、回数を分けて飲みましょう。

例えば、

  • 起床時
  • 朝食時
  • 午前中
  • 昼食時
  • 午後
  • 夕食時
  • 入浴の前後
  • 就寝前

など、時間を決めておくと続けやすくなります。

大量に汗をかいた時には、水分だけでなく、塩分の補給が必要になる場合もあります。

ただし、心臓病、腎臓病、高血圧などで、水分量や塩分量について指示を受けている方は、必ず医師の指示を優先してください。

3.食事が細くなる時こそ、栄養不足を防ぐ

「食欲がないから食べなくてもよい」と考えず、食べやすいものを少量ずつでも摂りましょう。

一度に多く食べられない場合は、3食にこだわらず、少量を何回かに分けて食べる方法もあります。

水分補給と栄養補給の両方が、長く暑い夏を乗り切るための土台になります。

食欲がない時の食事の工夫

食欲が落ちている時に、無理に一度でたくさん食べる必要はありません。

少量でも栄養を摂れるように工夫しましょう。

例えば、そうめんだけで終わらせず、次のような食材を加えるのがおすすめです。

  • ツナ
  • 鶏肉
  • 豆腐
  • 納豆
  • オクラ
  • トマト
  • わかめ
  • すりごま

卵、ツナ、鶏肉、豆腐、納豆などを加えると、筋肉を保つために必要なたんぱく質を補いやすくなります。

オクラ、トマト、わかめなどを加えると、ビタミンやミネラルも摂りやすくなります。

また、みそ汁やスープに、豆腐、卵、野菜などを入れると、水分と栄養を一緒に摂ることができます。

果物、ヨーグルト、牛乳、豆乳など、食べやすく飲み込みやすいものを利用する方法もあります。

一度に食べられない場合は、朝・昼・夕の3食にこだわらず、食べやすいものを数回に分けて摂りましょう。

食欲低下や体重減少が続く場合は医療機関へ

食欲低下や体重減少が続く場合は、単なる夏バテではなく、病気や薬の影響が隠れていることもあります。

次のような状態が続く場合は、自己判断だけで済ませず、医療機関へ相談してください。

  • ほとんど食事が摂れない
  • 体重が減ってきた
  • 吐き気や下痢が続いている
  • 強いだるさがある
  • 食べ物や水分を飲み込みにくい
  • いつもより元気がない

こんな症状があれば、熱中症の可能性があります

次のような症状がみられる場合は、熱中症の可能性があります。

  • めまい、立ちくらみ
  • 大量の汗
  • 筋肉のこむら返り
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 強いだるさ
  • 体が熱い
  • 返事がはっきりしない
  • いつもと様子が違う

このような症状がみられたら、まずエアコンの効いた室内など、涼しい場所へ移動してください。

衣服をゆるめて、首、脇の下、足の付け根などを冷やします。

意識がはっきりしていて、自分で飲める場合は、水分や必要に応じて塩分を補います。

ただし、

  • 自分で水分を飲めない
  • 呼びかけへの反応がおかしい
  • 意識がない
  • けいれんしている
  • 症状が改善しない

場合は、無理に飲ませず、すぐに救急車を呼んでください。

食事が偏りやすい夏の栄養補給に「本草」

漢方の桜井薬品では、夏に食欲が落ち、食事が偏りやすい方の栄養補給として、植物発酵ドリンク「本草」をご案内しています。

本草は、100種類以上の野菜、果物、海藻、豆類、キノコ類、穀類、木の実などの植物素材を使用し、発酵・熟成させた植物発酵ドリンクです。

水や炭酸水などで薄めて飲めるため、暑い時期にも取り入れやすく、毎日の食生活を補う方法の一つとしてご利用いただけます。

1日20~40mLを目安に、少量から続けていただけます。

ただし、本草は熱中症を予防・治療する経口補水液ではなく、毎日の食事の代わりになるものでもありません。

エアコンの使用、こまめな水分補給、毎日の食事を基本として、食生活を補う目的でご利用ください。

糖尿病の治療中の方や、心臓・腎臓の病気などで水分量や食事内容の制限を受けている方は、事前に医師へご確認ください。

よくあるご質問

高齢者の熱中症対策では、何を飲めばよいですか?

日常生活では、水やお茶などを少量ずつ、こまめに飲むことが大切です。

大量に汗をかいた時には、塩分を含む飲料などが必要になる場合もあります。

ただし、心臓病や腎臓病、高血圧などで水分や塩分の制限を受けている方は、医師の指示を優先してください。

食欲がない時は、そうめんだけでもよいですか?

何も食べないよりはよいですが、そうめんだけでは、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなります。

卵、豆腐、ツナ、鶏肉、オクラ、トマトなどを加えると、栄養を補いやすくなります。

高齢の親が夏に食べなくなった時は、どうすればよいですか?

一度にたくさん食べさせようとせず、食べやすいものを少量ずつ、数回に分けて摂ってもらいましょう。

豆腐、卵、スープ、みそ汁、ヨーグルト、果物なども利用できます。

ただし、体重減少、強いだるさ、吐き気、飲み込みにくさなどが続く場合は、夏バテと決めつけず、医療機関へ相談してください。

まとめ|高齢者の夏対策は「水分」と「栄養」の両方を

夏は、水分不足だけでなく、食欲低下による栄養不足にも注意が必要です。

特に高齢者は、栄養不足が続くことで筋力や体力が低下し、転倒や骨折、その後の生活にまで影響する場合があります。

今年の夏は、次の3つを意識してください。

  • 暑さを我慢せず、エアコンを使うこと
  • のどが渇く前に、こまめに水分を摂ること
  • 食事が細くなる時こそ、栄養不足を防ぐこと

水分補給と栄養補給の両方を意識して、暑くて長い夏を元気に乗り切りましょう。

夏バテや栄養補給のご相談は、漢方の桜井薬品へ

食欲の低下や夏バテ、夏の栄養補給について気になることがございましたら、昭和22年創業、神戸・東灘区の漢方の桜井薬品までお気軽にご相談ください。

ご本人からのご相談はもちろん、離れて暮らすご両親の夏の体調が心配な方からのご相談も承っています。

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