第55回放送 アレルギーと漢方治療 京都リビングラジオ
京都リビング FM845で毎週月曜日に放送される、「人生サクラ咲く」のコーナーで、アレルギーと漢方治療についてお話させていただきました。その時の話しの内容を少しご紹介いたします。
春は「芽吹き時」アレルギー症状も活性化する季節
春は、草木が芽吹き、生命活動が活発になる季節です。実は、人の体も同じように新陳代謝が活発になり、それに伴って花粉症やアトピーなどのアレルギー症状も悪化しやすくなります。
今回は、アレルギーの原因や改善方法について、花粉症とアトピー性皮膚炎を例に詳しくお話しします。
アレルギーとは?
アレルギーとは、本来無害な物質(花粉・食べ物など)を、免疫システムが「有害」と誤認し、過剰に反応することで起こる症状のことを指します。
では、なぜアレルギーが起こる人と、そうでない人がいるのでしょうか?
アレルギーを引き起こす要因
🔹 遺伝的な要因
- 父親か母親のどちらかがアレルギー体質 → 子どもの発症率 30~40%
- 両親ともにアレルギー体質 → 発症率 50~60%
🔹 環境的な要因
- 大気汚染・花粉・ハウスダスト
- 幼少期の過度な清潔環境(衛生仮説)
- 食生活・ストレス・タバコの影響
アレルギーは「免疫の過剰反応」なので、免疫システムの誤認を修正することで、症状を改善できる可能性があります。
花粉症は治るのか?
花粉症の治療法として、「免疫療法(減感作療法)」があります。
これは、スギ花粉やヒノキ花粉の成分を毎日少量ずつ摂取し、1年ほどかけて体に「これは無害だよ」と教えていく方法です。
✅ 継続することで、症状が軽減する可能性が高い。
✅ ただし、途中でやめると効果が落ちやすい。
漢方でできる花粉症対策
漢方では、症状を抑えながら免疫を教育する方法を取ります。
例えば、
🔹 小青竜湯(しょうせいりゅうとう) → 鼻水・くしゃみに効果的
🔹 苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう) → 体の中の水分バランスを整える
さらに、腸管免疫を刺激し、免疫の誤作動を修正することでアレルギー症状を緩和することが期待できます。
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アトピー性皮膚炎はどう治す?
アトピー性皮膚炎はアレルゲンの特定が難しく、花粉症のような免疫療法は一般的ではありません。
そのため、ステロイドや免疫抑制剤を使った炎症のコントロールが中心となります。
ステロイドや免疫抑制剤を使うことで、一時的に炎症を抑えることはできますが、これはよく「火山の噴火」に例えられます。
・ステロイドで炎症を抑える → 火口に蓋をする
・ステロイドを急に止める → マグマが一気に噴き出し、大噴火(リバウンド)
そのため、ステロイドの使用量や中止のタイミングは、必ず医師の指示を仰ぐことが大切です。
漢方でできるアトピー治療
漢方では、体の中から炎症の原因を取り除き、リバウンドしにくい体質を作ることを目指します。
🔹 「炎症の裏には水毒(体内の停滞した水分)がある」
アトピーが悪化すると、皮膚から滲み出る体液が「ジュクジュク」することがあります。
→ これは体内の水が滞っているサイン!水の流れを良くする漢方で改善へ。
🔹 皮膚の乾燥・ボロボロ剥がれる場合
→ 皮膚のエネルギーを補う漢方を使うことで、回復を促進。
炎症を抑えながら、免疫の過剰反応を修正していくことで、ステロイドを減らしてもリバウンドしにくい体質へ導きます。
まとめ:アレルギーと上手に向き合うために
✅ アレルギーは、免疫の誤認を修正することで改善が見込める。
✅ 花粉症には、免疫療法や漢方(小青竜湯など)が効果的。
✅ アトピー性皮膚炎は、漢方で体の内側から炎症の原因を取り除くことで、リバウンドを防ぐことができる。
✅ 自分の体に合った治療法を見つけることが大切!
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