過敏性腸症候群はIBS(Irritable Bowel Syndrome)とも呼ばれ、腸に異常がないにもかかわらず、慢性的(1カ月前後以上)に腹痛を伴う下痢や便秘などの症状が表れます。原因は、自律神経がトラブルを起こし、腸のぜん動運動に異常が生じることです。また、排便をすると症状が軽減する傾向があります。
過敏性腸症候群とは
過敏性腸症候群は「腹痛・腹部膨満感・下痢・便秘」と言った、お腹や便の異常が主な症状です。また「倦怠感・筋肉痛・吐き気・頭痛・肩こり・抑うつ・動悸」といったかたちで全身に症状が現れる方もいます。
過敏性腸症候群の種類と症状
便秘型
便秘型の方は腸が過剰に動くことで狭くなり、その結果、便が通りづらくなって便秘になります。長い間、腸内に便がとどまるため、水分のないコロコロとした形状になります。
・女性に多くみられる
・便秘が続いてお腹が苦しい
・便が出にくい
・硬く、コロコロとしたうさぎの糞のような便が出る
・ストレスがかかると、便秘がひどくなる
下痢型
下痢型の方は、腸の動きが激しくなり、便が水分を保ったまま素早く腸内を通り過ぎてしまうため、下痢の症状が出ます。
・男性に多くみられる
・便緊張するとおなかが痛くなり、下痢をする
・一日に何度も水のような便が出る
・下痢の便に粘液がついている
・ストレスがかかると、下痢がひどくなる
混合型
下痢型と便秘型の両方の特徴をあわせ持ちます。
・下痢と便秘を繰り返し、お腹の状態が不安定
・ストレスを感じると、頻繁に下痢と便秘を繰り返す
過敏性腸症候群の判断基準
過敏性腸症候群の診断は、ローマ基準に従って、過去3カ月間に少なくとも週1回の頻度で腹痛がみられ、尚且つ以下の基準の2つ以上に該当する場合に下されます。
- 排便に関連した痛みがある。
- 痛みが排便回数の変化(便秘または下痢)に連動している。
- 痛みが便の硬さの変化に連動している。
また、現在の日本では10人に1人がIBSを発症しているといわれています。年齢は、10代~20代の若年層で発症することが多く、男女比では女性の方が多いです。
過敏性腸症候群の原因
過敏性腸症候群の原因は、明確に分かってはいません。腸内細菌や食事、睡眠、ストレスなどにより自律神経が乱れることで、腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)が異常をきたし過敏性腸症候群の症状が現れるともいわれています。
ストレスによる自律神経の乱れ
日本の環境はストレスが多いと言われています。
ストレスを感じると交感神経・副交感神経から成る自律神経の内「交感神経が優勢」の状態になります。
自律神経は交感神経が働いたり、副交感神経が働くなど、バランス良く双方が働く事で健康のバランスを保ちます。
交感神経には腸の動きを抑えるはたらきがあり、副交感神経は腸の動きを活発にするはたらきを担っています。
自律神経は、それぞれバランスを取り合いながら腸の動きを調節しています。
しかし、ストレスや疲れなどによってバランスが乱れると腸の動きに異常が生じ、下痢や便秘を引き起こしやすくなります。
自律神経失調による腸管への影響
脳が神経管を通じてストレス信号を、腸管神経叢(ちょうかんしんけいそう)へ伝達すると腸管が反応して「腹痛・ガス・便通異常・腹部膨張感」などの症状が現れます。
この症状が、疲労感や不安感、緊張感等を生み、脳へストレスを与えてしまいます。
そして、再度 脳がこのストレス信号を腸管神経叢へ伝達し、過敏性腸症候群の発症/悪化という悪循環へと繋がってしまいます。
過敏性腸症候群の病院治療
過敏性腸症候群の治療には「薬物療法・心理療法・食事療法・運動療法」の4つがあります。
過敏性腸症候群の治療方法
・薬物療法
下痢型の方には腸の過剰運動を抑制する薬物療法を行います。
便秘型の方には消化管機能調節薬と呼ばれる腸の運動を整える薬や、腸の働きを高める薬物療法薬を行います。
混合型ではそれぞれの症状に合わせて治療を行います。またストレスによって精神的に不安定な場合には抗不安薬などのお薬を使う場合もあります。
・心理療法
過敏性腸症候群の大きな原因はストレスなので、心理療法ではストレスマネージメントが基本になります。
他には「リラクセーション(弛緩法)・集団療法・認知行動療法・対人関係療法・催眠療法」などがあり、個人の状態に合わせて必要な療法を行います。
・食事療法
症状を誘発しやすい食品がある患者さんの場合は、それらの食品をできるだけ控えるようにします。
ヨーグルトなどの発酵食品は症状の軽減に有効ですのでお勧めしています。また、便秘型の患者さんは食物繊維を多く含む食品が効果的です。
・運動療法
運動が不足している方の場合、適度な運動によっても症状の軽減効果が期待できます。一般的な運動量で継続的な運動を行います。
漢方による過敏性腸症候群根本改善
東洋医学には、心身一如(しんしんいちにょ)という言葉があり、古くから精神的な異常と身体的な異常を切り離さずに同時に治療を行ってきました。この考えを基に自律神経や腸内環境へ漢方アプローチを行います。
東洋医学で診る過敏性腸症候群
過敏性腸症候群の明確な原因は不明とされています。
しかし、ストレスや何らかの原因において自律神経が失調し、腸の正常なコントロールができていないことが大きな問題とされています。
それに付随して、常に腸が緊張状態にあるので不快症状が起こると漢方の世界では考えます。
漢方の概念で気というものがありますが、これは西洋医学の自律神経に該当します。
つまり過敏性腸症候群では気≒自律神経に問題を抱えており、東洋医学では自律神経≒気の状態を細かく分析します。
気≒自律神経の失調を東洋医学では「気逆:イライラ・気滞:不安定・気虚:憂鬱」という3パターンに分解し、患者様がどれに当てはまるのかを調べます。
それぞれの気≒自律神経の状態に応じて適切な漢方治療を行うことが必要になります。
自律神経を整える
上記にて自律神経≒気という説明をしました。
当店では、そこからお客様の気の状態がどれにあたるのかを見極め、お客様の自律神経の状態を分析します。
そしてお客様の自律神経の状態に合わせて、お薬の選定を行い崩れた自律神経のバランスを整えます。
東洋医学はバランスの医学と呼ばれるように漢方は自律神経に関わる治療を得意とします。
過敏性腸症候群は身体の自律神経の乱れに起因していますので、西洋医学的治療にて改善しない多くの方からお問い合わせを頂いております。
腸状態や緊張を改善する
自律神経の失調を改善すると共に、腸の状態をも考慮する必要があります。
自律神経にダメージを与えるストレスは腸内細菌組成を変容させ、健常者とは異なる良好では無い腸内フローラを形成してしまいます。
その結果、腸の緊張状態や炎症なども起こってしまい、ぜん動運動にも影響を及ぼします。
当店では腸内環境を整える為のお薬をお客様の腸の状態に合わせ選定することで、腸内フローラの異常による腹部の諸症状を改善します。
お客様の状態合わせる漢方アプローチ
上記では過敏性腸症候群における漢方の基本的な概念やアプローチ方法を説明しました。
しかし、すべての人に上記の方法が当てはまる訳ではありません。
例えば、胃腸虚弱があり食事から十分に栄養が吸収できてない状態により腸を動かすエネルギーが足りないなど、人によって問題点は様々なのです。
だから漢方の世界では、お客様とカウンセリングを行い、時には血液検査データを拝見するなどして正確にお身体の状態を把握する必要があります。
漢方薬店では、このサービスを健康相談と呼んでいます。
しっかりとお客様と健康相談=カウンセリングを行うことでお一人お一人の身体が抱える問題を解決する為の選薬を行えるから改善に繋がります。
ご安心してご相談下さい
健康相談とは、東洋医学を基にした本格的な漢方療法を含む「問診・分析・選薬」という漢方薬店でのみ受けられるサービスです。
本格的な漢方を扱うお店のサービスで、どこの漢方薬店でも体験できるものでは無い為、なじみが少ないと思います。
しかし、西洋医学だけでは改善が難しいことも多く、漢方や健康相談でしか解決しえない問題も存在します。
是非、お困りの場合はお気軽にご相談ください。
相談無料ですので漢方の世界を体験できる健康相談を是非、ご活用下さい。
経験豊かな漢方カウンセラー一同お待ちしております。
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